オートバイのタンクを修復

2020年11月22日

折角、GO TO~で少しづつみんなが元気を取り戻してきたのに、またコロナの第3波が・・・、これから年末に向けて忘年会、クリスマス、年越し、と楽しいイベントが沢山待っているのに・・・困ったものですね、自分の仕事には今のところ直接的な影響はまだ出ていませんが、春のように緊急事態宣言が出て大幅な自粛をしなければならなくなるとキビシイ状態になるかもしれません(^^;)、早く収まってほしいものです・・・。

今回はオートバイのタンクにできたヘコミの修復でした・・・

2輪車タンクヘコミ 2輪車タンクヘコミ2 before

カワサキのゼファーです、タンク側面上部に7~8センチのエクボ状のヘコミが、スジや鋭角な打撃痕は有りませんが結構フチがハッキリしていて深めな感じです(^^;)、でも実はこれだけではありません、画像はありませんが他に大小合わせて数箇所のヘコミがあちこちにあります、お問い合わせをいただいた時もどこまで修復できるかはツールのアクセス次第です、とお答えさせて頂いたのですが、実車を拝見して幾つかのツールを試してみましたが、残念ながらどのヘコミにもアクセス出来ませんでした(^^;)、折角、お越しいただいて全滅ではあまりに申し訳ないので、プーリングで出来る限り対応させていただくことでご了承頂きました。

ただ、もう10年以上は経過している車両なので塗膜状態が心配です、プーリングは厳密には鋼板を引っ張っているのではなく塗膜を引っ張っているので劣化が酷い場合は最悪剥がれるケースもあり得ます、細かくチェックしてみましたが、何とか大丈夫そうなので作業開始です。

最初はコールドグルーで引っ張ってみましたが、やはりオートバイの鋼板はクルマに比べると強いです、殆ど変化しません(^^;)、次は通常のグルーで優しく、優しく(笑)リフターで引いてみました、そこそこは変化してきますが、やはりフチに応力が効いているようで動きは渋いです、応力を抜いては引っ張るを何度も繰り返し整形していきます、ツールで押していくより何倍も手間が掛かりますが他に方法がありませんので地道にやっていくしかありません、時間は掛かりましたが何とか形にする事はできました・・・

2輪車タンクヘコミ作業後 2輪車タンクヘコミ作業後2 after

一番デカい画像のヘコミは少し歪みは残りましたが、まずまずの仕上がりです、でも。他の数箇所のヘコミのうち鋭い打撃痕の7~8ミリのものは点のような痕跡がやはり残りました・・・それとデカール(ライン)上のひょうたん型のヘコミはデカールの剥がれが怖く諦めました、多少薄くはなりましたが・・・、仕方ないですね、プーリングではこれで精一杯です(^^;)
でもお客様は喜んでくださったので苦労した甲斐がありました、良かったです!

あまり2輪車の修復を積極的にお受け出来ないのは何といってもツールアクセスの悪さが理由です、2輪車の場合、タンクの内部は殆どがフレームを跨ぐように中央部が盛り上がってしまっているので給油口からツールを入れてもヘコミの裏までたどり着くことが出来ません、運よく入っていけても今度はツールを動かすことができない事が圧倒的に多いです、少しづつ増えているインジェクションの車両の場合はタンク裏側にある燃料ポンプを外せばかなり大きな穴が開くのでそこから過去には直せたことは有りますが、ポンプを外したら基本的にはガスケットは新品交換が基本です、部品を予め用意しておかなければなりませんが、必ずポンプの開口部からアクセス可能という訳ではないのがまたもどかしいところです(^^;)、オートバイは難関です(笑)

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